【石信仰】
石や岩に心霊が宿り、また石を媒体として顕れるという信仰。石の信仰は石自体を神とする「石神」、石の上に神が顕れる「磐座(いわくら)」、石を集めて積み上げた「磐境(いわさか)」と大きく3つに分けられる。

日本では古来から、自然の石に霊性を認めてきた。魂(タマ)は海のかなたの他界からやってきて(生)、他界へ去ってゆく(死)というのが日本人の死生観であった。タマは流動し、固体から離れたりと何とも不安定なもので、沖縄では子供がひきつけを起こすのはタマが離れてしまうからであり、体から離れ生霊となったり、白鳥や挙げ句ハエになって飛んでいったりと、その不安定さを示す例は枚挙に暇がない。
タマは、窪みのあるもの、空洞などにスッポリはまって収まり易いと思われていた。と同時に、卵のように出入り口なくしてタマが入り込んだのが玉であり、石であった。
石もタマの入れ物・宿る物として考えられていたのだ。
よって、石はタマ宿る多くの生物と同じように、生きていて成長するものと捉えられ、大きくなったり石の中から小石が産まれると言う「子生石(こうみいし)」の信仰も派生した。岩石から貴重な金属が生まれる事を考えると、石の霊性が更に強調され、金属を産むように子を為すのも頷ける。事実、不妊に効く「子生石」「ウブイシ」等、お産や子育てに関る石信仰も多い。
【道祖神】